読売新聞
2021年6月6日朝刊掲載記事
高校生らが参加する世界最大の科学コンテスト「国際学生科学技術フェア」(ISEF)で、今年は日本学生科学賞(読売新聞社主催、旭化成協賛)から選出された2研究が本賞(優秀賞)を受賞した。受賞者らは「研究が世界に認められた」と、喜びを語った。
ISEFは米国で毎年開かれ、世界各国から優秀な研究を行った高校生らが集まり、研究発表や文化交流をする。日本からは、前年の日本学生科学賞の優秀研究などから代表者を派遣しているが、今年は新型コロナウイルスの影響でオンライン開催となった。
鳴門教育大付属中(徳島市)で色素化合物の合成法に関する研究をした田中舜(しゅん)さん(16)(徳島市立高1年)は、化学部門で3等を受賞した。田中さんは「レベルの高い研究ばかりで、名前が呼ばれるとは思わなかった。指導してくれた先生方に感謝したい」と喜んだ。
鹿児島県立国分高サイエンス部生物班でリュウキュウアブラゼミに関する研究をした有村七海(ななみ)さん(18)、板倉杏さん(18)、中島梨瑚(りこ)さん(18)は、動物科学部門4等を受賞した。3人は特別賞にあたるシグマ・サイ賞2等も受賞。有村さん(琉球大1年)は「高校時代の青春をかけた研究の努力が報われた」と語った。
日本学生科学賞から選出された他のISEF代表者は次の通り。(所属校は2020年12月の出場決定時。敬称略)
▽筑波大付属駒場高 豊島慶大▽土佐高 高橋孝弥▽神戸学院大付属高 和田匠平
▽埼玉県立与野高 水吉健太、村田拓斗