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第68回 日本学生科学賞 第68回 日本学生科学賞

出場実績

読売新聞
2024年6月1日朝刊掲載記事

国際学生科学技術フェアで来場者へ
研究内容を説明する塚井優美さん

 高校生らが参加する世界最大の学生科学コンテスト「国際学生科学技術フェア(ISEF)」が5月、米ロサンゼルスで開催され、昨年の日本学生科学賞(読売新聞社主催、旭化成協賛)で入賞した2人が特別賞を受賞した。英語での発表や審査員らとの質疑応答を通じ、「刺激を受けた」「今後の励みになった」と手応えをつかんだ様子だった。(ロサンゼルス 冨山優介、写真も)
 徳島市立高3年の塚井優美(ゆうみ)さん(17)は、マラリアの治療薬に使われる成分「アルテミシニン」の治療効果を評価する手法を開発し、「医薬・化学・関連技術協会賞」に輝いた。
 新型コロナ禍で感染症の問題に関心を持ったことが研究のきっかけだった。塚井さんは「新薬の開発に役立つ内容だと評価されたと思う。医師になることを目指し、研究を続けていきたい」と目標を語った。
 東京学芸大付属国際中等教育学校(東京)高校3年の小谷理人(りひと)さん(17)は、文章生成AI(人工知能)で生じる情報の偏り(バイアス)に関する研究で「ノン・トリビアル賞」を受賞した。
 小谷さんは「バイアスを減らすにはどんな要因が重要になるかを研究した。AIのマイナス面についての難しいテーマだが、関心を持ってもらいうれしかった」と笑顔を見せた。
 今回のISEFには67か国・地域から約1700人が参加した。日本からは15研究が出展し、優秀賞と特別賞で延べ6件受賞した。
 日本学生科学賞から選出された他のISEF出場者は次の通り(敬称略)。
 ▽熊本県立済々黌高 今村響、伊藤和哉、黒瀬陽斗▽大妻嵐山高(埼玉) 中村風香▽徳島県立城ノ内中等教育学校 槙野心美

「ノン・トリビアル賞」を受賞した小谷理人さん(左)

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