岸田劉生、萬鉄五郎、東郷青児、恩地孝四郎など、大正期を中心に内面の感情や生命感を表した「日本の表現主義」の本質を、洋画、日本画、版画、彫刻、工芸、建築、デザイン、写真、舞台芸術など多様な分野から検証する「躍動する魂のきらめき−日本の表現主義」が栃木県立美術館で好評を博しています。
「表現主義」とは、20世紀はじめドイツをはじめヨーロッパ各国で起こった美術運動で、形や色の表現に内面や精神を強く表そうとするこの運動は、日本にも伝わり、明治末から大正にかけて、内面の感情や生命感を表した個性的で力強い芸術表現が各分野で生まれ、日本独自の展開を示しました。
本展では、1910年から1920年代、大正期を中心に起こったこの熱き芸術表現を「日本の表現主義」と位置づけ、洋画、日本画、版画、彫刻、工芸、建築、デザイン、写真、舞台芸術などジャンルを超えて紹介する初めての試みです。
個性や内面が強く前面に出たこの時代の芸術を、約140作家の約350点の作品を通し、お楽しみ下さい。
会期中の6月7日(日)には首都大学東京の長田謙一教授による、「表現主義と<日本の発見>」が午後3時より開催されます。
5月30日(土)には、担当学芸員によるギャラリートークが午後2時より行われます。
いずれも、無料(展覧会チケットが必要)。
詳しくは、同美術館(028・621・3566)、または、
同美術館HPへ。
「躍動する魂のきらめき−日本の表現主義」展覧会紹介