
「ベルギー王立美術館」は、首都ブリュッセルにある美術館として世界にその名を知られています。その歴史は、ナポレオン・ボナパルトによって美術館設立の政令が発布された1801年に遡ります。
古典美術館と近代美術館の二つの美術館から構成される同美術館には、15世紀から20世紀までの名品約20,000点が収蔵され、ベルギー王国最大かつ最高の美術館として知られています。
ブリューゲル、ルーベンス、ヴァン・ダイク、ヨルダーンスら多くの巨匠たちの名で知られるフランドル絵画が興隆したのは、現在のベルギーにあたるフランドル地方でした。ルネサンスからバロックにかけて、イタリア絵画と並んでヨーロッパ絵画の高い峰を形成したのは、フランス絵画でもドイツ絵画でもなく、フランドル絵画であったと言っても過言ではありません。
(c)KMSKB-MRBABその緻密な描写や豊麗な色彩でヨーロッパ中の貴族を熱狂させたフランドル絵画は、1830年にこの地方がベルギー王国として独立した後はベルギー絵画と呼ばれ、レアリスム、印象主義、新印象主義、象徴主義、そして20世紀に入ってからはシュールレアリスムなど、同時代のヨーロッパの様々な美術運動とも連動しながら展開し、クノップフ、アンソール、マグリットやデルヴォーといった著名な画家たちを輩出しました。

フランス革命期という激動の時代に設立され、これらの画家の作品をはじめ紆余曲折を経て収蔵してきた同美術館のコレクションは、歴史的に見ても、またその質においても大変意味深い貴重なものです。