 | 【白地多彩野宴図組タイル・パネル 】
陶製(フリットウェア) エナメル彩色(クエルダ・セカ技法) 制作地:イラン エスファハーン17世紀 |
ここでは一変して、華やかで優雅な王宮や貴族の住居のための非宗教的な美術をとりあげます。
それぞれの王朝の君主たちは、自分たちの権力を誇示するために美術を利用し、独特のスタイルを作り上げました。同時代に別々の地方で栄えた王朝間では、ことさら意図的に異なった美術スタイルを対抗して育成した感もあります。
本章ではそのような例として特に16世紀から17世紀に見られるサファヴィー朝とオスマン朝の美術を紹介いたします。5mを超えるチェルシー絨毯として知られる初期サファヴィー朝スタイルの絨毯や、同様の大きさのオスマン朝の絨毯が見所です。
詩歌とイスラム美術
宮廷では、しばしば抒情詩の即興などが、噴水や各種の花々が咲き乱れる美しい庭園で催されました。宮廷の美術品にはこうした社交行事の様子を伝えるものや、そこで吟じられた詩などが記されたものもあります。
図像表現について
イスラムの礼拝では、聖像や聖画を拝むことはありません。ムスリムが物の形を写す絵画・彫刻より文字デザインやアラベスク(幾何学文様や唐草模様)を好んだのは、宇宙万物を創造するのは神様だという信仰にこだわるためです。しかし、生活や歴史や物語を記録する美術品としては、人物・動物を細密に描いた図像も発達しました。
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