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受賞者インタビュー

中学の部 内閣総理大臣賞受賞

神戸市立上野中学校 和田匠平さん

内閣総理大臣賞を受賞した和田君(神戸市立上野中で)

 「第60回日本学生科学賞」(読売新聞社主催、旭化成協賛)の中央審査で、県内からは神戸市立上野中2年和田匠平君(14)の「砂浜のきのこ2」が内閣総理大臣賞、県立柏原高理科部の「水酸化物の溶解度積測定と応用」が文部科学大臣賞に輝いた。入選3等には県立北須磨高サイエンスクラブの「立体ミウラ折り」が選ばれた。受賞の喜びを、2回に分けて紹介する。
 「大変な名誉。お世話になった人たちにお礼を言いたい」。大人びた第一声で口元を引き締めた。
 研究内容は、昨年の同賞で入選2等だった砂浜のキノコ研究の続編。菌類学者らと共同で見つけた新種「シロスナホウライタケ」の仲間について、今回は「継続性と地域的な広がり」を意識し、神戸の須磨海岸で定点観察を続けながら、鳥取や新潟、沖縄など各地の砂浜に出掛けた。
 採取した標本を繰り返し顕微鏡で観察し、同じ菌でも発生と衰えるタイミングに時間差があることや、地域によって異なるタイプが分布していることなどを確認。シロスナホウライタケなどの移動説も提唱した。調査の過程では新種の可能性があるものも見つけたという。
 「物心ついた頃からキノコ好き」という。小学生の頃には菌類学者とも情報交換する「キノコ博士」になっていた。「キノコは身近なものだけど、毒があるのか、食べられるのかなど、分からないことがいっぱいある。調べれば調べるほど、新たな課題に突き当たる」と、探求心は高まる一方だ。
 「国際的な研究をするには英語の勉強も必要。来年は中学3年になるし、高校受験も気になります」。14歳の顔に戻ってほほ笑んだ。

〜2016年12月30日付 読売新聞(阪神版)

高校の部 内閣総理大臣賞受賞

京都市立塔南高等学校 早川優希さん

フィンの研究で内閣総理大臣賞を受賞した早川優希さん(京都市立塔南高で)

 第60回日本学生科学賞(読売新聞社主催、旭化成協賛)の中央審査で、府内からは京都市立塔南高1年・早川優希さん(16)の「うちわが起こす流体の特性を応用した省エネフィンの開発」が、最高賞の内閣総理大臣賞に輝いた。早川さんは同市立桃陵中3年の時にも同賞を受賞しており、2年連続の快挙。また、同市立近衛中2年・近藤真佳(まどか)さん(14)の「LEDを用いた溶液の簡易屈折計」が科学技術振興機構賞に選ばれた。
 早川さんは「高校は中学よりも研究レベルが高いので、続けて内閣総理大臣賞を受賞できるとは思っていなかった。本当にうれしい」と笑顔を見せた。
 小学6年から、うちわが起こす風の仕組みについて研究。高校生になった今回は、うちわと同じ往復運動するフィン(足ビレ)をテーマに据えた。素潜りなどで使うフィンを購入し、フィンの表面を水が流れやすくするため、開閉する「コ」の字形の切り込みを入れ、たこ糸で表と裏に各5本の筋を付けた。
 未改造のものと比べるために水泳部の友人に頼み、それぞれのフィンを着用して高校のプールで25メートルを泳いでもらった。その結果、改造フィンを着けた方がタイムが31%短縮されたという。「切れ込みや筋によって水が効率よく流れ、抵抗が軽くなった結果」と結論づけた。
 2年連続の最高賞にも、「今回の研究結果をいったん整理し、次もフィンの研究に取り組んでみたい」と満足する様子はない。

〜2017年1月16日 読売新聞(京都版)

門川市長(左)に研究成果を説明する早川さん(中京区で)

 第60回日本学生科学賞(読売新聞社主催)で、最高賞の内閣総理大臣賞に2年連続で輝いた京都市立塔南高1年・早川優希さん(16)(伏見区)に対し、同市は2日、市立学校教育表彰を授与した。
 同表彰は学術分野や教育活動で優秀な成績を収めた児童・生徒、教職員をたたえる制度。市役所(中京区)で、門川大作市長が早川さんに表彰状を手渡し、「前回の結果を踏まえ、今回の成果につなげたことは素晴らしい。今後も期待しています」と激励した。
 早川さんは研究テーマの改造フィン(足ビレ)を手にしながら成果を説明。「市長から直接、表彰されるのは初めてなので、うれしい」と笑顔で話した。

〜2017年2月3日 読売新聞(京都版)