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第34回 「心に残る医療」体験記コンクール 〜あなたの医療体験・介護体験を募集します〜

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第34回入賞作品

<小学生の部> 優秀賞

ママと私の心の先生

宮下 月希(みやした るい)(9)新潟県

「月希ちゃんに兄弟が出来るよ。うれしい?」

6年前、私に弟が出来るとママが言いました。友だちは兄弟がいる人が、たくさんいたのですごくうれしかった事をおぼえています。でもその時の私の兄弟は、亡くなってしまいました。何がげんいんだったのかママもわからないそうですが、その時のママは、たくさんの問題をかかえていてとても大変だったので、流産したのかも知れないとママは自分をせめました。私はおなかの中の赤ちゃんが亡くなる前までずっと病院について行っていたので先生を知っていました。とてもやさしい先生で、いつもママにやさしく声をかけしんさつしてくれていました。流産を知った日、いつものようにしんさつに入ったママ。先生が、「どれだけ大きくなっているかな?」と見た時、赤ちゃんが動いていないのがわかり先生の声のトーンがかわりました。そして赤ちゃんがざんねんなけっかになった事をママに伝えた先生。ママよりも先生が本当にかなしいと言うくらいママを気づかい、声をかけてくれていました。

そして、手術で赤ちゃんをとり出さなければならない時も、先生は、ママのこれまでのつらいけいけんをしんさつの中の話で知っていたので、家族のようにママをはげましてくれていました。そして、ママに、「おなかの赤ちゃんはかわいそうなけっかになっちゃったけど、きっとまたこの子は生まれかわって来てくれる。そしたら、またかならず私がとり出してあげる。だから元気をだしてください。」って言って、手術前のママの手を強くにぎってくれたそうです。私は、これを後から聞いて先生のやさしさに心からかん動しました。

私はまだその時3才。おぼえているのは、赤ちゃんをとり出す手術が終わった後、先生が私に、「兄弟を見せてあげられなくてごめんね。でもかならず次は、先生がママの赤ちゃんを元気にとりだしてあげるからね。」と言って、私の手を強くにぎってぎゅっとだきしめてくれました。

その後私はひっこしてしまい、先生におせわになる事はありませんでした。それからまた赤ちゃんがだめになってしまってその時にたずさわった先生もやさしかったけれど、あの時ほど家族と一緒になって赤ちゃんの事をかなしんでくれた先生はいません。家族に近い形で、しんさつしてくれる先生は、わたしには天使に思いました。

私は、お医者さんになりたい夢があります。それは、まちがいなくママに親切にしてくれたW先生のそんざいがあるからです。W先生は、私の理そうのお医者さんです。いつか会いに行って、W先生に、先生のようなお医者さんになりたいと伝えたいです。


(敬称略・学年などは2016年2月6日時点)

  • (注)入賞作品を無断で使用したり、転用したり、個人、家庭での読書以外の目的で複写することは法律で禁じられています。


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  • 主催
  • 日本医師会
  • 読売新聞社
  • 後援
  •  厚生労働省
  • 協賛
  • 東京海上日動 東京海上日動あんしん生命

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