栄光のオランダ・フランドル絵画展 130周年記念事業 フェルメール「画家のアトリエ」 栄光のオランダ・フランドル絵画展 ウィーン美術史美術館所蔵 ルーベンス、レンブラント、ファン・ダイク…
2004年4月15日(木)〜7月4日(日)東京都美術館・2004年7月17日(土)〜10月11日(月・祝)神戸市立博物館
概要 展示内容 ウィーン美術史美術館 出品作品リスト フェルメール「画家のアトリエ」 ニュース&イベント 図録&グッズ

フェルメール「画家のアトリエ」


フェルメール「画家のアトリエ(絵画芸術)」
フェルメール「画家のアトリエ(絵画芸術)」
1665/66年頃
カンヴァス120×100cm
 ウィーン美術史美術館が誇る至宝で、本展のハイライトとなる作品です。30数点しか残されていないフェルメール作品は大変貴重なもので、作品を所蔵する美術館からの貸し出しが認められる機会はめったにありません。その中でも、最高傑作の一つとされる「画家のアトリエ(絵画芸術)」が日本で初めて公開されることは、特筆すべきニュースと言えるでしょう。

 この作品は、そのサイズの大きさや絵画芸術を寓意していること、そして何よりその完成度の高さから、フェルメール作品の中でも特別の存在とされています。フェルメール自身もこの作品を生涯手元から放さなかったほど、作家本人にとっても自らの技術のすべてを注ぎ込んだ深い愛着を持つ特別な作品であったようです。

 この特別な作品に魅了されたのがドイツのヒトラーです。「画家のアトリエ」は、第二次世界大戦中にナチスがヨーロッパ中から強引な手段でかき集めた美術品の中の代表的作品として知られています。当時の所有者であるウィーンのチェルニン伯爵家はユダヤ人でも敵国の人間でもなかったので、ヒトラーには没収する口実がありませんでした。そのため、圧力をかけて破格の安値で買い取り、自身のコレクションに加えたのです。

 その後、終戦を迎え、オーストリア・ザルツブルク近郊の岩塩坑で連合国軍によって発見され、オーストリア政府に返還されました。1946年からウィーン美術史美術館の所蔵品となり、この作品を見ることが同館を訪れる人々の大きな目的の一つとなったのです。

 多くの人々を魅了したがゆえに歴史の中で翻弄され、数奇な運命をたどって、ウィーン美術史美術館に収められた名画。オランダの絵画芸術を代表する作品を、この機会に、ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思います。


LINE